男性の学生さんや教職員の方が、卒業式の衣装として着用されるケースが増えている袴スタイル。威厳と風格のある姿は厳粛な卒業式にピッタリなのですが、普段着ている洋服と違い、どんな基準でどう選べばいいのかよく分からない…という方も多いのではないでしょうか?そこでここでは、男性が着る羽織袴のサイズやデザインなど、選び方のコツをご説明します。また、多彩な袴スタイルも合わせてご紹介するので、ぜひあなたの衣装選びにお役立てください!

 

 

羽織袴のサイズ選びは「身長」を基準に!

普段、洋服を選ぶ際、皆さんはどんな基準で選んでいますか?お気に入りのブランド、好みのデザイン、機能性、着心地…など等あるかと思いますが、何はともあれサイズが合っていないことには、そのこだわりも無意味になりますよね。

 

羽織袴の場合もその点は同じです。ただし、サイズの基準になるのは「身長」。洋服のサイズ選びの場合、胸囲やウエスト、お尻の大きさなど、体格・体型も関連してきますが、羽織袴のサイズ選びにはそれほど大きく影響しません。なぜなら着物や袴は、身体をぐるりと包み込むように着付け、その状態を紐や帯で固定すればOKなので、身体の幅や太さは着付けの工夫次第でカバーできることが多いからです。

 

 

お誂えではない仕立て済みの羽織袴の場合、サイズ展開は身長を基準に4~5段階ありますが、より美しく着こなすためには、身長と相関性のある「腕の長さ」や「脚の長さ」も考慮して選ぶ必要があります。なお、腕の長さは「裄丈」、脚の長さは「袴丈」と言われる部分のサイズを目安にしてください。

 

紋服_サイズ

 

男性の場合、着物の裄丈は、腕を斜め下におろした時に袖口の位置が手首の関節よりも少し短いくらいが美しいとされており、着物の上に重ねて着る羽織の袖口はそれよりやや長く、手首の関節のあたりにくるのが理想です。また袴丈は、腰骨からくるぶしまでの長さで着付けます。ですので、身長に対して腕や脚が長め or 短めという人は、この点も注意してサイズ選びをすると良いでしょう。

 

なお着物や袴は、身体のサイズと多少合っていなくても、着付けでカバーできるのですが、いちばん上に重ねる羽織だけはごまかしがききません。肩の位置が大きくズレたり、手首がすっぽり隠れるようだと、美しい着こなしにはなりませんので、しっかりサイズを選んでください。

 

 

羽織袴のデザイン選びは、まず「色」から!

卒業衣装として定着した女性用袴に比べれば、まだまだ少ない印象ではあるものの、近年は男性が着る羽織袴もデザインのバリエーションが多彩になってきています。色展開はカラフルになり、単色無地のものだけでなく、濃淡のグラデーションや個性的な柄をあしらったものなど、実にさまざまです。多彩なデザインを眺めていると、アレもコレもと目移りして、余計に迷ってしまうかも知れません。

 

紋服_色

 

そんな時は、まず「色」に着目してみてください。ご自身が好きな色や、キャラクターとマッチする色、人から似合うと言われる色などを基準にすると、選択肢が絞られてグッと選びやすくなると思います。なお、袴の場合は黒色や紺色の縦縞柄が定番で、色展開はそれほど多くないので、着物や羽織の色から先に選ぶとスムーズです。

 

以下に羽織袴の色として代表的な例をいくつかあげてみますので、それぞれの色のイメージも参考にしてみてください。

 

  • 黒色

羽織袴の色で、もっとも定番なのは「黒色」です。中でも5つ紋の入った黒紋付は、男性の着物の中で最も格の高い第一礼装なので、学生さんはもちろん、教職員の方が着ても大変凛々しく、卒業式という場にふさわしい装いとなります。黒は、他のどの色よりも重厚感があり、強さや威厳だけでなく、高級でエレガントなイメージも与える色なので、袴姿に品格を求める男性にはおすすめの色と言えます。

 

  • 白色

白も羽織袴の定番色のひとつです。白はけがれのない潔白の色で、清潔感や信頼感、そして神聖さや高貴さも感じさせる色です。さらに、光を連想させるような明るい色なので、大勢の中にいてもパッと目を惹く魅力を持ち合わせています。卒業式という晴れの場にふさわしい品格を保ちながら、華やかさも演出したいという男性には白色の羽織袴がおすすめです。

 

  • グレー

グレーは、羽織袴の色としてよく使われる色です。黒に近いものから白に近いものまで、明暗のトーンが幅広いだけでなく、青みや黄みが加わったものなど、色味のバリエーションが非常に豊富なことが、その理由と言えるでしょう。黒色と白色、両方の色の特徴を持ち、暗いグレーは黒のイメージ、明るいグレーは白のイメージに近い印象を与えますが、決して主張しすぎることがないので、穏やかで落ち着いた雰囲気の男性にピッタリの色と言えるでしょう。

 

 

一般的には、同色無地の着物と羽織に、縦縞柄の袴を合わせるのが、羽織袴の基本スタイルですが、着物と羽織をあえて異なる色で組み合わせたものや、羽織に大胆な絵柄をあしらったものもあります。袴の柄も、縦縞だけに留まらずチェックやドットのように見える幾何学柄など様々なパターンがあります。

 

デザインはそれぞれの感性で選んでOKですが、羽織袴は本来フォーマルな場で着る格式の高い礼装ですので、TPOを考慮した着こなしを目指してくださいね。

 

 

いろいろな色・柄の袴スタイルを見てみよう!

これから袴選びを始めようという男性に、ぜひ知っておいて欲しいサイズやデザインのこと。きちんとご理解いただけたでしょうか?あとは、たくさんの商品と着こなしを見て、思い描くイメージにより近いものを探しましょう!卒業式の想い出を彩る、素敵な衣装が見つかりますように!

 

  • スタンダードな黒・白・グレー

厳かな式典の雰囲気にしっくり馴染みます。凛々しさと品格の感じられる装いです。

 

スタンダード_黒色スタンダード_白・グレー

 

 

  • カラフルさが目を惹く色紋服

華やかさが際立つ装いです。自身のイメージや雰囲気に合った色を選ぶと良いでしょう。

 

カラフル_色紋服01カラフル_色紋服02

 

 

  • 個性が際立つグラデや柄モノ

まわりとはひと味違ったテイストで注目が集まり、個性が際立つ装いになります。

紋服_グラデーション紋服_柄モノ

 

 

最後に

さまざまな色・柄があり、選ぶのに迷ってしまいそうな男性の袴スタイルですが、まずは「サイズ」、そして「色」を基準にお気に入りの一着を見つけてください。また、あくまで礼装なので、品格を大切にTPOをわきまえて着こなしましょう。

 

晴れ着の丸昌 横浜店では、上記でご紹介したものの他にも、さまざまな色柄の羽織袴をご用意しており、店舗のショールームにもネットレンタルサイトにも、それぞれ限定柄がございます。また、サイズについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問合せください。色柄のコーディネートもサイズ選びも、専門のスタッフがご提案&アドバイスいたします。

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