徐々に人気が出ている小学校卒業式の袴スタイル。最近では小学生でも着こなせるサイズの着物や袴を用意しているお店も増えてきましたが、どのように選んだらお子様にぴったりの袴が見つかるのでしょうか。袴や着物の選び方のコツやポイントをご紹介します。

 

小学生は伸びざかり!サイズ選びは慎重に。

成長期でこれから身体が大きくなるということもあり、小学校の卒業式で着る袴はレンタルが主流です。着物と袴のセットレンタルはもちろん、ほとんどのお店で袴のみ単品でのレンタルもされているので、着物をお持ちであれば袴のみレンタルという方法もあります。

 

小学生の袴スタイルの場合、着物は肩上げやおはしょりでサイズ調整をすれば、大人用のものを着付けることもできます。ですが、レンタルの着物は針を通すのがNGの場合も多いので、もしサイズ調整をする際は、トラブルを避けるためにも事前の確認をされることをおすすめします。

 

レンタル店に幅広いサイズ展開が取り揃えられており、どのサイズの着物にするかで迷う場合には、身長を基準に考えてみてください。145cm以下か、150cm以上かがおおよその目安になります。145cm以下の場合は、小さめサイズから選ぶと良いでしょう。150cm以上の場合は、通常の大人サイズから選んで大丈夫です。なお、身長が145~150cmの場合は、細身体型なら小さめサイズから、しっかりとした体型なら大人サイズから検討してみましょう。

 

一方、袴は着物と比べて丈を調整するのが難しいので、お子様の背丈にあったものを選ぶことが大切です。卒業間近の小学生は数ヶ月でグンと身長が伸びることもあるため、あまり早い時期に用意すると、卒業式の時に丈が短くなってしまう可能性もあります。

 

また、袴は履物が草履の場合は長めに、ブーツの場合はやや短めにするのが美しいバランスとされており、その基準より長すぎたり短すぎたりするとバランスが悪くなってしまいます。どちらの場合も成長を見越してサイズを選び、さらに式の直前に袴丈の変更が可能かどうか、レンタルするお店に確認しておくと安心です。

 

 

選ぶ際の目安に!着物と袴のサイズの測り方

お子様の体格に合った着物と袴を選ぶためには、どの部分のサイズを確認すれば良いか、また、どのように測れば良いか、ポイントをご紹介します。

サイズの測り方

 

  • 裄丈(ゆきたけ)

背中心である首の付け根から肩を通って、手首の関節までの長さです。測る時は腕を斜め45度に伸ばし、首から肘まで、肘から手首までと2段階に分けてメジャーを当てると正確です。

65cm以上ある場合は、ジュニア向けの小さめサイズより、通常の大人用サイズが良いでしょう。

裄丈の測り方

  • 袖丈(そでたけ)

肩部分から袖下まで、袖の長さです。

 

  • 袴丈(はかまたけ)

袴のひだが始まる部分から裾までの長さです。紐部分は含まれません。測る時は、アンダーバストの5cmほど下から垂直にメジャーを下します。

袴丈の測り方

草履の場合は足のくるぶしの中心くらいまでの長さ、ブーツの場合はそれより少し短めの丈にするとバランスが良くなります。

なお、小学校の卒業式は体育館などで行われる場合が多く、上履きに履き替える必要が出てきます。上履きはぺたんこでヒール部分の高さがないため、袴丈が長過ぎると裾を踏んでしまったり、引きずってしまったりするので注意しましょう。

 

  

 

  • 胸囲(アンダーバスト)

袴は紐の締め具合で幅を調整します。アンダーバストが大きい場合は、袴の横が開いて目立ってしまうことがあるので注意が必要です。

目安として、アンダーバストのサイズが65cm以上なら通常の大人用の袴がおすすめです。65cm以下であれば小さめサイズの袴が良いでしょう。

 

 

体型別に見る!コーディネートのポイント

小学生でも、体格の小さい子、大きい子、ふっくらした子、細めの子などさまざまな体格のお子様がいらっしゃるでしょう。体型が違えば似合う服が違うように、袴姿も体型によって似合うタイプが違ってきます。それぞれの体型別に着物と袴選びのポイントをご紹介します。

 

  • 小柄なお子様はかわいらしく

パステルカラーやピンクなどの明るい色調でキュートな雰囲気を活かすのがおすすめです。体格に合わせて柄も小ぶりのほうがマッチします。梅や桜など小さめの古典柄はいかがでしょうか。大きめの柄のものでも余白が多く取ってあるものならバランスが取りやすくなります。着物と袴を同系色やなるべく近いトーンの色でまとめると、全体的につながりが生まれて、身長の低さをカバーすることができます。

小柄で体格も華奢な細めのお子様は温かみがある色を意識しましょう。シンプルな柄は寂しげに見えてしまうので避けたほうが無難です。

小学生_小柄さんコーディネート

 

  • 大柄なお子様はスタイリッシュに

ぽっちゃりとしたお子様の場合は、パステルトーンなどよりはっきりした濃い色でスタイリッシュに決めるのがおすすめです。総柄や大きな柄の着物を選べば、格好よく着映えするでしょう。逆に、小さい柄のものでは、間延びした印象になってしまうこともあります。袴はストライプのような縦に柄の入ったものにすると、視覚効果で全体がスッキリ見えます。

また背が高く細い場合は、ボリューム感のある柄の暖色系の着物で存在感を出し、着物と袴の色を反対色にすると、色のコントラスト効果でさらにスタイルが引き立ちます。

小学生_大柄さんコーディネート

一生に一度しかない小学校の卒業式。お子様にぴったりのサイズ、デザインの袴スタイルで素敵な思い出を作りたいですね。