大学の卒業式では定番となっている袴スタイルですが、最近では小学校の卒業式でも袴スタイルに身を包んだ女の子の姿が見られるようになってきました。そこで今回は、昨今の卒業袴事情をはじめ、小学生が卒業式で袴を着る場合に気をつけたいことなどをご紹介します。

 

小学生の卒業式の服装に変化あり!?

小学校の卒業式では、スーツスタイルが最も定番の服装ではないでしょうか。女の子の場合は、清楚なブラウスにきちんと感のあるジャケットとスカートという姿がよく見られます。スーツスタイル以外だと、フォーマルな雰囲気のワンピースの上にカーディガンorボレロといった着こなしも。ところが最近ではそういった卒業式の服装に少し変化があるようです。

数年前(2012年~2014年あたり)に、人気アイドルのステージ衣装によく似たスーツセットが大流行し、卒業生の女の子の多くが同じような服装だった…ということがあったようで、その反動から「他人とかぶらない個性的なスタイル」への需要が高まっているのかも知れません。

そんな中で、徐々に人気が出ているのが袴スタイルです。ジュニア向けの雑誌で特集が組まれることもあり、認知度も少しづつ上がっています。卒業式の服装としてはまだまだ少数派ではあるものの、卒業生の袴姿を見て「自分も着てみたい!」と考える女の子が増えているようです。

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卒業式に袴を着ても大丈夫なの

袴は明治から大正にかけて、女子学生の制服として考案され全国的に広く採用されました。動きやすさだけでなく品格も兼ね備えていることから、学問の場にふさわしい服装として受け入れられ、学生だけでなく教壇に立つ女性教師も袴を着ていたそうです。そういった背景があるので、小学生であっても学校行事である卒業式に袴を着ることは何ら問題はありません。

ただし、学校によっては卒業式での袴の着用が禁止されている場合があります。卒業式に着るような晴れ着は華やかなものが多いため「厳粛な学校行事には華美すぎる」といった理由や、普段着慣れていない服装をすることで「転倒などの危険を避けるため」といった理由があるようです。

また「進学する中学校の制服を着用」といった具合に、服装指定の学校もあるようですので、準備を始める前に昨年の卒業生のご家族に訊いたり、学校に問い合わせたりしておくと安心です。

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買うの?借りるの?費用はどのくらい?

最近では小学生にも袴の人気が高まっているため、リーズナブルな価格帯の商品も増えていますが、上質な着物や袴となるとお値段もそれなりに張るものです。また小学生の女の子は、これからまだ身長が伸び、身体のシルエットも女性らしく成長していくため、買い揃えた着物と袴がすぐにサイズアウトし、着られなくなってしまうということも考えられます。そういった理由から、購入するよりもレンタルする人の方が多いようです。

着物と袴のセットレンタルはもちろん、着物や袴のみ単品でもレンタルOKという業者がほとんどですので、もし丁度よい着物をお持ちの場合は、袴のみレンタルという方法もあるでしょう。

セットでのレンタルした場合の料金は、安いものだと数千円からありますが、一般的な相場は2~3万円台といえるようです。ただし、早期に予約をしたり、複数名分をまとめて予約したりすると割引や特典がつくサービスを実施している業者も増えており、案外お得にレンタルできる場合もあるようです。

 

 

予約した袴が自宅に届く、宅配レンタルが主流。

レンタルの場合、実店舗へ行くかWEBサイトやカタログなどを見て着たい着物と袴を決めますが、それ以降の流れとしては、1)レンタルの予約申し込みをする、2)後日、予約した商品が届く、3)使用後、商品を返却する、という宅配レンタルが主流です。なお宅配レンタルでは、着付けやヘアーメイクはセット内容に含まれておらず、自宅か美容室で対処することになるので、そちらは別途準備が必要になります。

またレンタル業者によって、料金の支払いが事前の口座振込みだったり配達時の代金引換だったり、セットとして付属する小物の種類や数が違ったり、返却の際の手順や料金などが異なったりするので、利用する前によく確認しておきましょう。

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小学生向けにデザインやサイズ展開も豊富に!

袴スタイルで卒業式に臨む生徒が増えていることを受け、最近では小学生向けの商品が充実してきています。女の子らしい可憐なものから大人顔負けのシックなもの、そしてトレンドのレトロ柄まで、デザインのバリエーションが広がっています。このように選べるデザインが増えただけでなく、身長140cm台から対応するサイズ展開が設けられていたりと、子供の小さな体格でもきれいに着こなせるよう工夫された商品が増えています。

着物の場合は、肩上げやおはしょりでサイズ調整ができるため、大人用の着物を着付けることもできますが、袴は裾の長さや腰の回りなどを調整することが難しいので、きちんと体格に合ったサイズを選んであげましょう。着物もサイズ補正が面倒、裁縫に自信がないという場合は、あらかじめピッタリのサイズを選んでおくとよいでしょう。

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メリットとデメリットの両面を踏まえて。

小学生向けの商品が増えたことで随分と選びやすくなった袴ですが、着ることにはメリットとデメリットの両面があります。現状、袴スタイルはまだ少数派ですし、黒やグレー、ネイビーといった色合いの服装が多い中では特に、華やかな袴スタイルは注目を集めます。当然、まわりよりも個性が引き立ち、写真映えもするので、印象深い思い出になることは間違いないのですが、言い方を変えると全体の中で浮いた存在とも捉えられます。

それに加えて、階段などの歩行やトイレのしにくさ、着崩れてきた場合の対処が自分でできるかといった、着慣れない服装であるがゆえの問題もあります。

卒業式は、6年間通った小学校の最後の晴れ舞台。お子さんにとって最高の思い出ができるよう、メリットとデメリットをきちんと踏まえた上で選んでみてください。

 

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