卒業式の定番スタイルとなっている女子学生の袴姿。「私も着てみたい!」と思っている人が多いと思いますが、いざ選ぼうとすると案外コーディネートに迷ってしまうものです。そこで今回は、袴の「色」に注目しながら、その色の持つイメージや印象をご紹介します!ぜひ、袴選びの参考にしてみてください。
「色」の持つイメージや印象を袴選びに取り入れてみよう!
袴スタイルは他の和装と異なり、上半身に小振袖や訪問着などの着物、下半身に袴を組み合わせて着こなすものです。上下のコーディネートが楽しめるという点は袴スタイルならではの醍醐味ですが、一方で「普段の洋服と違って勝手が分からない…」となってしまう人もいるようです。
また、袴スタイルは上半身の着物よりも下半身の袴の方が全体に占める割合が大きく、その色がコーディネート全体の雰囲気にも大きく関わります。ですから、それぞれの色が持つイメージや印象を把握しておくと、袴選びの際に役立ち、自分がなりたいイメージに近い袴スタイルが叶えられます。
キリリと引き締まる「黒系」で大人っぽいスタイルに
黒系の袴は、コーディネート全体が引き締まった印象になります。キリリとした大人っぽい雰囲気は、学生時代を締めくくる卒業式という節目にもピッタリと言えるでしょう。
また、黒系の袴は合わせる着物の色を引き立てる効果があり、お顔まわりの印象が華やかに見えます。淡く明るいパステル系など、膨張色とされる色の着物を着てもシャープな印象でまとまるのも特徴です。
ただし、黒系は重たい印象になりがち。成人式に着る中振袖よりも、袖の短い小振袖や訪問着を合わせて軽快なスタイルにまとめると、バランスが良いでしょう。
「黒」の袴スタイルを見る >
清楚な「白系」でピュアで女性らしいスタイルに
白系の袴の特徴は、ピュアですがすがしい清楚な雰囲気です。白は、始まりや出発といったスタートを想起させる色でもあるので、卒業を迎え新たなステージへ踏み出す人が着るのにふさわしい色と言えるのではないでしょうか。
白は基本的にどんな色とも相性の良い色です。最も明度が高い色なので、暗い色は特に引き立ちます。光を放つような明るさがあり、赤やピンクを合わせると優美な印象に、黒や紫を合わせると凛とした印象になります。
袴を白系にした場合、合わせる着物は色を問わないので、自由に自分らしくコーディネートが楽しめます。
「ベージュ」の袴スタイルを見る >
愛らしい「黄系」で明るくハツラツとしたスタイルに
カラシ色や山吹色など、黄系の袴は活発で愛らしい印象があり、卒業式を明るく彩る装いとなります。波長が長い色のため、大勢の人の中でもひときわ目を引きやすく、卒業式という学生最後の一大イベントで目立ちたい!まわりのみんなと違う印象にしたい!という人におすすめの色となります。
青や紫など反対色に近い色合いの着物を合わせると、メリハリの効いたスタイリッシュな雰囲気になり、赤や緑など同系色に近い色合いの着物を合わせると上品で明るい雰囲気になりますので、お好みのコーディネートを楽しんでください。
「カラシ」の袴スタイルを見る >
存在感のある「緑」で個性あふれるスタイルに
緑系の袴は、シックで落ち着いた印象を与えます。穏やかな気持ちになり、安心感やリラックスをもたらす色でもあります。学生生活に終止符を打つ卒業式という厳かな儀式を、きちんと落ち着いた心で迎えたいという人にはピッタリかも知れませんね。
ですが、袴の色としては定番の紺や黒、エンジやワインといった色とイメージがかぶらないので、存在感のある着こなしになります。なので、落ち着いた雰囲気の中にも、どこか印象的な袴スタイルを目指したいという人におすすめです。
なお、緑系のカラーは暖色系、寒色系の間にある中性色にあたる色なので、合わせる着物の色は暖色でも寒色でもどちらでもマッチしやすく、その組み合わせによって印象がガラリと変わります。どの色との組み合わせがなりたいイメージに近いか、着物とのコーディネートを楽しんでみてくださいね。
「緑」の袴スタイルを見る >
クールな「青系」ですがすがしいスタイルに
クールで洗練された印象のある青系の袴。すがすがしさの中に、どこか知的なイメージもあり、品格の漂う着こなしになります。その凛とした雰囲気は、厳かな卒業式に臨む姿としてもふさわしいと言えるのではないでしょうか。
青系の袴は、水色や紫色など同系色の着物と合わせると、よりスッキリと爽やかな印象になります。逆に、赤色や黄色などの反対色の着物と合わせると、鮮やかでハツラツとした印象になります。
寒色なので、クールなイメージが強いかも知れませんが、合わせる着物の色や柄次第では、青系の袴をフェミニンに着こなすこともできるのでお試しください。
「紺」の袴スタイルを見る >
印象的な「赤系」であでやかなスタイルに
やや淡めのピンクがかった色から、少しダークなエンジやワインまでバリエーションはありますが、華やかな印象を与え、女性らしさを引き立ててくれるのが、赤系の袴の特徴です。そのあでやかさは、卒業式という晴れの舞台を彩るのに十分なインパクトがあります。
袴の色の中でも赤系は人気の高いカラーですが、色の濃淡の他に、柄や刺繍入り、グラデーションなどバリエーションに富んでいるので、自分らしい一着を見つけてみてください。
合わせる着物は、同系色なら柔らかく、反対色ならメリハリのあるコーディネートになりますが、袴と着物の色を同じトーンで合わせるとバランス良くまとまるでしょう。
「エンジ・ワイン」の袴スタイルを見る >
「ピンク」の袴スタイルを見る>
高貴な「紫系」でエレガントなスタイルに
紫系の袴も、淡く明るいパステル系から、濃いめの落ち着いたダーク系まで色のバリエーションが豊富です。昔から高貴な色とされてきた紫は、どこかエレガントな雰囲気があるのが特徴です。学校を巣立っていく節目の日に、大人びた表情を演出できる紫系の袴は、とても頼もしく見えるのではないでしょうか。
着物とのコーディネートは、同系色もしくは反対色で考えると良いでしょう。同じ紫系の濃淡色を組み合わせたり、紺や青などを同系色を組み合わせると、全体の統一感が取れスッキリとした着こなしになります。逆に反対色の黄系を組み合わせると、メリハリが出て個性を感じられる着こなしになります。
「紫・藤色」の袴スタイルを見る >