女子学生が卒業式で着る定番衣装と言えば「袴」。ところが近年では、男性の学生さんや教職員の方にもその人気が浸透し始めています。ですが、女性向けに比べると、まだまだ情報が不十分で、どんな流れで準備を進めればいいのか、いつ何をすれば良いのか分からない!という人も多いようです。そこでここでは、男性が袴をレンタルする場合の準備と流れについてご紹介します!

 

 

男性用袴とそのレンタルについて

男性の着物を大きく分類すると、結婚式や式典のようなかしこまった場面で着るフォーマルな着物と、もっとラフな感覚で街着、外出着として着るカジュアルな着物の2タイプがあります。フォーマルな着物のことを「礼装」と言いますが、卒業式で着る羽織袴も、その礼装にあたります。

 

礼装の場合、着物の上に重ねて着る羽織もしくは着物と羽織の両方に紋が入るのが決まりとなっており、紋が入るため紋服(もんぷく)とも呼ばれます。卒業式は学校行事の中でもとりわけ厳粛な式典ですので、袴姿で臨む場合は必ず紋の入った礼装でなければなりません。

 

男子礼装_紋服

 

ところが、洋装が一般的となっている今、男性が袴を着用する機会はそう多くはありません。スーツのように入学式や成人式、親族や友人の結婚式など、活用シーンが多い訳でもないので、購入よりもレンタルが一般的です。レンタル料金の相場は、おおよそ2万円~4万円台。素材やデザインによっては、5万円以上する高級なものもあります。

 

レンタルを申し込む方法としては、貸衣装店への来店もありますが、最近は貸衣装店や呉服店、衣装メーカーなどがレンタルサイトを運営しているケースが多く、インターネット経由での申し込みが主流となっているようです。

 

 

男性用袴のレンタルの流れと内容について

では続いて、男性が袴をレンタルする際の大まかな流れとその内容をご紹介します。

 

  • レンタル袴の探し方

何はともあれ、まずは着たい袴を探さなければ始まりません。先述したように、インターネットで検索すれば、さまざまなレンタルサイトが見つかるはずです。その中から、気に入ったものを見つけても良いですし、貸衣装店などの実店舗に見に行ってみるのも良いでしょう。

 

レンタルサイトであれば、時間や場所を問わず24時間、全国どこからでも探すことができるため、忙しい学生さんや先生方にも便利です。また一方で、実店舗に見にいく場合は、色や素材、着用時のサイズ感などが実際に分かります。自分の目で確かめられると、イメージの差異なく選べるという良さがあります。

袴の探し方

 

  • 一般的なレンタルの流れ

レンタルサイトでも実店舗でも、レンタルを申し込む際には利用日を指定しなければなりません。ですので、必ず事前に卒業式の日にちと式典の始まる時間を確認しておきましょう。着たい袴が決まったら申し込みの手続きを進めます。予約が成立したら料金の支払いが必要ですので、期限がいつまでか、支払い方法がどう定められているか、きちんと確かめた上で行いましょう。

 

その後、ほとんどの場合は、利用日の数日前に予約した袴が届きます。自宅以外の希望する場所に届けてくれるケースもあるので、都合に合わせてお届け先を決めておくと良いでしょう。また、利用後は返却をしなければなりませんので、返送の期限や手段、送り先も確認しておいてください。

レンタルの流れ

 

  • 一般的なレンタルの内容

羽織袴の基本は、着物と袴、上から着る羽織で構成されていますが、これだけでは着付けることができません。着物の下に着る長襦袢、着物の上から締める角帯、羽織の前を留める羽織紐をはじめ、足元は足袋と雪駄も必要です。このように、たくさんの小物が揃っていなければ羽織袴姿は完成しないため、ほとんどの場合、着付け小物も含めたセットでのレンタルとなっています。

 

なお、着物と袴は組み合わせがあらかじめ決まっているセットが多いようですが、レンタル業者によっては自由に選べるケースもあるので、こだわりたい場合は前もって確認しておくと良いでしょう。またサービス内容についても、衣装レンタルのみという場合や、着付けも合わせて申し込める場合など、業者によって異なるのでこれも調べておきましょう。

レンタルの内容

 

  • レンタルの際に注意したいこと

レンタルの内容は、着付け小物も含めたセットになっていることがほとんどですが、送料やキャンセル料などの設定内容は一様ではありません。また、返却時のクリーニングの有無、汚したり傷つけたりしてしまった場合の保証などもそれぞれですので、衣装のレンタルに合計でどのくらいの費用がかかるのかを必ず確認しておきましょう。

 

さらに、着付けやヘアセットをする場合は、その費用も発生するので、それらを誰に頼むのかも含めて検討が必要です。なお卒業シーズンの美容室は、予約が集中し混雑が見込まれるので、早めに手配しておくのが賢明です。

レンタルの注意点

 

 

卒業式までに行う準備内容について

最後に、卒業式までにやらなければならない準備についてご紹介します。事前にやるべき内容と、卒業式当日にやるべき内容があるので、よく把握して準備を進めてください。

 

  • 事前に行う準備

利用日の数日前(※レンタル業者によって日数は異なります)に衣装が届いたら、必ず中身を出して、セット内容一式が揃っているか確認しましょう。万が一、不備があった場合は、早急にレンタル先に連絡を入れ、対応を進めてもらいましょう。

 

着付けを美容室などに頼む場合は、衣装一式をその場所に事前持ち込みしておくとスムーズです。卒業式当日の手荷物も少なくなりますし、着付けスタッフの方に前もってセット内容を見てもらっておくと安心です。体型によっては、補正のタオルなどが必要な場合もあるので、着付けに足りないものはないか確認をして、準備を整えましょう。

 

卒業式当日のタイムスケジュールと、必要な持ち物の確認を行いましょう。交通手段や所要時間をチェックして、行動プランを立てておくと安心です。なお雨や雪など、天候が悪そうな場合は、雪駄や足袋が濡れる恐れがあるので、移動ルートの検討や予備の足袋を準備するなどの対策も考えておきましょう。

 

 

  • 当日に行う準備

慣れない袴を着た後だと食事が摂りにくく、食べ物や飲み物のシミをつけてしまう可能性もあるため、朝食は着付け前に摂っておくことをおすすめまします。また、トイレも着付け前に行っておきましょう。

 

式典の開始時間に合わせて着付けを開始します。美容室などで着付けをしてもらう場合、当日はたくさんの予約が入っていると思われるので、迷惑がかからないよう時間厳守で行動しましょう。

 

着付けが済んだら、荷物の整理をしておきましょう。式典会場に持っていくもの、式典中は預けておくもの、レンタル業者に返却するもの、と分けておくと混乱せず、卒業式終了後もスムーズに片づけられるでしょう。

 

 

最後に

卒業式に袴を着ようと考えている男性の学生さん、教職員さん、いかがだったでしょうか?袴をレンタルする流れと内容、やるべき準備について、少しでも理解の手助けになったら幸いです。なお、着付けの際に必要なアイテムについては、以下のページでもご紹介しています。

▼卒業式の紋服に必要なアイテムについて

https://hakama-bijin.com/column/20171031_dressing19/

 

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