デザインのバリエーションが豊富で、見れば見るほど迷ってしまう卒業袴。そんな中でも、毎年注目を集めるのが「レトロ柄」。明治時代、ハイカラさんと呼ばれた袴姿の女学生をイメージさせ、今のファッションにはない独特の可愛さがあります。ここでは、そんなレトロ柄について、特徴や魅力を深掘り!合わせて、レトロな袴スタイルをたくさんご紹介します!
レトロ柄ってどんな特徴があるの?
レトロ柄の「レトロ」とは「懐古的、復古調」といった意味合いです。「モダン」の対義語にあたるので、エッジの利いた最先端のモードな雰囲気とは対極にあり、どこか昔っぽさがあり、懐かしい感覚を起こさせるものを指します。日本の場合だと、明治時代や大正時代の頃を思い起こさせるものが「レトロ」のイメージにしっくりくるのではないでしょうか。その当時、西洋から入ってきた文化を取り入れ、日本独特の「和」の文化とミックスさせた和洋折衷のテイストとも言えるかと思います。
レトロな柄の代表的な例としては、幾何学模様があげられます。幾何学模様は、ひとつの文様が規則的に配置されたもので、ストライプやドット、ブロックチェックなどもそのひとつです。これらは規則的であるがゆえに、どこか単調な印象の模様です。
また、花などが描かれる場合、本物に近い写実的な描き方ではなく、要素を簡略化したシンプルな描き方をされる傾向にあります。そのため緻密さや繊細さはあまりありませんが、独特のユルさやラフさがあり、それがレトロ柄ならではの特徴と言えるでしょう。
色の特徴としては、どこか色褪せたようなトーン、ややスモーキーな渋い色合いがあげられます。白は、真っ白ではなくベージュがかった生成り色、有彩色はグレーを混ぜた彩度の低いくすんだ色がレトロ感のあるカラーになります。
レトロ柄に惹かれる理由、魅力はどこにある?
レトロ柄の特徴について詳しくご紹介しましたが、何がそんなに人を惹きつけるのでしょう?その魅力を深掘りしてみたいと思います。
まず注目したのは、レトロ柄ならではの昔懐かしい雰囲気。衣服や生活用品、インテリアなど、私たちの身の回りにあるものとは一線を画したデザインテイストで、そこには見慣れていないがゆえのめずらしさがあります。大量生産、大量消費という今の社会経済システムの中、限定品や1点モノといった希少なアイテムは、「他人とカブらない」=「個性的」という点で魅力的ですが、レトロ柄も同様に、めずらしいから周りの女の子とカブらず、私らしい個性がアピールできる、ということで人気を集めているのでしょう。
さらに、幾何学模様のように比較的シンプルな要素で構成されたレトロ柄は、単純明快で分かりやすく、そのためキャッチ-で目を惹く柄、印象に残る柄とも言えます。個性的で、なおかつインパクトも強いとあらば、人気が高いのも当然です。
また、ひとむかし前の時代を彷彿とさせるレトロ柄は、どこか単調だったり、ユルかったり、洗練され過ぎていないからこその可愛さ、キュートな魅力があります。もちろん、大人っぽいシャープな印象の袴姿も素敵ですが、ハツラツと若さにあふれた女子学生さんには、キュートな袴姿が似合うのは間違いありません。
個性的でキュート♪「レトロ」な袴スタイルを見てみよう!
レトロ柄への興味がますます高まってきたところで、実際にどんな袴スタイルがあるか見てみましょう。レトロな「柄」だけでなく、レトロな「色」にも注目してピックアップしてみました。
「柄レトロ」タイプの袴スタイル