袴スタイルを完成させるには、袴と着物の他に数々の小物が必要です。着付けをするのにどうしても欠かせない小物もあれば、人によっては必要なもの、あると便利なものなど、すべて挙げていくとかなりの種類がありますが、その多くが聞き慣れない名称かと思います。そこでここでは、それぞれの名称と用途についてご紹介。衣装を借りるレンタルショップによって、セット内容に含まれるものが異なるので、自分で必要な小物類を揃える際の参考にしてください。
(※この記事は2016年3月14日に公開したものを加筆修正しました。)
【目次】
・肌着、長襦袢、重ね衿、袴帯、着付け用小物
・きん着、足袋、草履、ブーツ
・着姿をより美しく! (補正用タオル、和装用ブラジャー、髪飾り)
・寒さに負けない! (防寒用インナー、和装用ストッキング、タイツ)
・トイレをスムーズに!(着物クリップ、折りたためる手提げバッグ)
袴の着付けに欠かせない和装小物を知ろう!
袴と着物を美しく着こなすためには、専用の小物が必要になります。和装でしか使われないものなので、多くの人は聞き慣れない、見慣れないアイテムかも知れません。ですが、着付けには欠かせないものなので、この機会に覚えてみてくださいね。
ただし着付けに関しては、各流派や個人などにより、それぞれの流儀や方法があります。使う小物や数もまちまちですし、これが絶対的に正しいという決まりはありません。ここでご紹介するのは、あくまで一例になりますのでこだわり過ぎる必要はありません。参考にしつつ、ご自身のやりやすいやり方や小物をご利用ください。
①肌着(はだぎ)
素肌の上に着用するもので、肌襦袢(はだじゅばん)とも呼ばれます。長襦袢や着物に汗や汚れが付くのを防ぎます。スリップ状のワンピースタイプのものや、肌着と裾よけの上・下半身に分かれたセパレートタイプのものがあり、使用される素材もさまざまです。普段着ている肌着でも代用できるため、レンタルショップによってはセット内容に含まれていない場合もあります。
②長襦袢(ながじゅばん)+半衿(はんえり)
長襦袢は、肌着(肌襦袢/はだじゅばん)の上、着物の下に着用する着物で、汗や垢などで着物が汚れるのを防ぐ役割をします。通常は首回りの部分に、着物の衿に汗やメイクがつくのを防ぐための半衿(はんえり)を付けて使用します。半衿は長襦袢に最初からついている場合もありますが、ついていない場合は縫い付けて使用します。
③重ね衿(かさねえり)
伊達衿(だてえり)とも呼ばれるももので、着物を重ね着しているように見せるために、着物の衿の内側に重ねて使います。絶対に必要な小物ではないものの、着物の雰囲気や顔映りを左右する重要なアイテムなので、あった方がよりコーディネートを楽しめるでしょう。
④袴帯(はかまおび)
袴の下に締める帯で、着付けのためだけでなく、袴と着物の間から色柄を見せてコーディネートを楽しむアイテムでもあります。袴下帯(はかましたおび)や半幅帯(はんはばおび)、小袋帯(こぶくろおび)と呼ばれることもあり、振袖や訪問着に締める袋帯や名古屋帯に比べると幅が狭いのが特徴です。なお、振袖や訪問着などの着物の場合は、帯と一緒に帯揚げと帯締めも必要ですが、袴の場合に必要なのは帯だけで、帯揚げと帯締めは必要ありません。
⑤着付け用小物
【A】腰紐(こしひも)
長襦袢や着物を着用する際に使用する細めの紐です。着付け方法や体型により使用する腰紐の数は異なりますが、4本程度あると良いでしょう。
【B】伊達締め(だてじめ)
長襦袢や着物の上から巻き、着付けが緩んだりズレたりしないように押さえる役割を果たします。形状や素材はさまざまなタイプがあります。長襦袢用と着物用に2本あると良いでしょう。
【C】コーリンベルト
用途は腰紐と同じで、腰紐の代わりに使われます。伸縮性のあるゴム紐の両端にクリップがついており、クリップに着物を挟んで使います。絶対に必要なものではありませんが、1本あると役立つでしょう。
【D】衿芯(えりしん)
長襦袢に取り付ける半衿に入れ、衿の形状を整える役割をします。衿がしっかりするので、着物の衿元もきれいに整います。
⑥きん着(きんちゃく)
手荷物を入れるための袋物です。口の部分に紐が通してあり、その紐で口を開閉できるようになっています。色柄を着物や袴と合わせるとコーディネートの仕上がりがアップします。場合によっては、オプションレンタルの場合もあります。また、イメージするコーディネート次第では、バッグを合わせても良いでしょう。その場合、レンタルの有無や料金設定はショップに確認しましょう。
⑦足袋(たび)
足の形に沿った袋状の履物で、洋装でいうところの靴下です。草履の着用時に使用します。一般的には白足袋ですが、柄や刺繍、ワンポイントの入った色足袋でコーディネートを楽しむ場合も。
⑧草履
和装の際の基本的な履物です。普段、履き慣れていないものなので、歩き方には注意が必要です。歩きやすさや疲れにくさを考慮すると、3~5cmくらいの高さが無難です。卒業式というフォーマルな場で履くものなので、礼装用を選びましょう。なお、履き物はセット内容に含まれず、オプションレンタルのケースが多いので、必要な場合はレンタルショップに確認しましょう。
⑨ブーツ
草履が基本のスタイルですが、最近では厳密にこだわることもないため、ブーツを合わせるスタイルも多く 見られます。大正時代の女学生のイメージで草履と同等に人気があります。足首部分がキュッと締まったヒールのあるタイプが一般的で、黒色の編み上げブーツが定番です。ただし、近年は白やベージュ系の色も見られます。ヒールは5cm前後の歩きやすいもの、筒丈は袴の裾から肌が覗かないよう15cm程度を目安にすると良いでしょう。草履と同様、オプションレンタルのケースが多いので、レンタルショップに確認してください。
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卒業袴の着用時にあると便利なものをチェックしよう!
ここからは、必需品ではないものの、人によっては必要なもの、持っていると何かと便利で重宝するものをご紹介します。卒業袴をレンタルするお店で借りられるものもあれば、ご自宅にあるものや、新たに買い揃えるべきものがあると思いますので、自分にとって必要なものがある場合は、早めに手配準備を進めておきましょう。
着姿をより美しく!
補正用のタオル
卒業袴に限らず和装の場合は、バストやヒップなど身体にあまり凹凸のない筒状の体型の方が、着物にシワやたるみが生じにくく、美しく着こなせるとされています。そのため着付けの際に、身体の特徴に合わせて補正用のタオルを使用する場合があります。使う枚数は体型によりますが3〜5枚程度あると良いでしょう。なお、着付けをしてもらう人やお店などのご依頼先によっては、本人が準備する必要がないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
和装用ブラジャー
和装はボディラインにメリハリのない体型の方がきれいに着こなせるので、バストのボリュームや高さをアップさせる補正力の高いブラジャーは不向きと言えます。その代わりになるのが和装用のブラジャーです。ワイヤーが入っていないのでホールド感が穏やかで、和装にちょうどいいラインに整えてくれます。また、着物をしっかりと着付けてもワイヤーの圧迫感がないので、着心地が快適です。和装用のブラジャーは、スポーツブラやブラレット、カップ付きのタンクトップでも代用可能です。
髪飾り
卒業式では、衣装だけでなく髪型・ヘアアレンジにもこだわりたいという人が多いと思います。ただし、髪飾りは卒業袴のセットに含まれないケースが一般的なので、自分で準備しなければならない場合が多いでしょう。着付けやヘアーメイクを施してくれるお店では、サービスの一環として好みの髪飾りが選べたり、買取ができたりするケースが見られますが、お店によってまちまちなので事前によく確認しましょう。
寒さに負けない!
防寒用インナー
卒業式が行われる3月は、時間帯や天候、地域によってはまだまだ寒さが厳しい時期です。和装の場合、肌着、長襦袢、着物と何枚も重ね着をするものの、それでも寒さが辛い場合はあると思います。そのため、寒さに弱い人は、防寒用のインナーを着用すると良いでしょう。この場合、首元や袖口からインナーが覗かないように、ネックラインが広く開いたデザイン、五分丈や七分丈など袖丈が短めのインナーを選ぶようにしてください。
和装用ストッキング
卒業袴はスカートと同じ筒状の構造のものが一般的なため、袴の下は生足も同然。下半身が冷えやすい状態です。そんな時に役立つのが和装用ストッキング。脚に裾がまとわりつくのを防いだり、裾がめくれて肌が露出するのを防ぐ役割もありますが、保温効果もあるため防寒対策として使えます。一般的なストッキングと異なり、かかとやつま先部分が開いているので足袋の下に履くことができます。なお、和装ストッキングの代わりに、くるぶし丈のレギンスを履いても良いでしょう。この場合、裾がめくれた時に目立ちにくい色を選ぶのがポイントです。
タイツ
卒業袴の足元をブーツにする場合は、和装用ストッキングにこだわる必要はありません。普段履いている厚めデニールのタイツでも十分に防寒対策として使えます。ブーツを脱いだ際に違和感のない色柄を選ぶと良いでしょう。
トイレをスムーズに!
着物クリップ
着物クリップは、着付けの途中で着物や帯の位置を仮留めする際に使われます。1人で着付けを行う際に大変便利なだけでなく、トイレに行った際に、めくり上げた袴や着物の裾を固定しておくのにも役立ちます。洗濯バサミや事務用クリップなどでも代用可能ですが、挟む力が強力なものは生地を傷めかねませんので、挟み方には注意が必要です。
折りたためる手提げバッグ
トイレに行った際、手荷物を置くスペースがほとんどない個室もあるでしょう。普段着ている洋服とは勝手が違うので、手荷物を持ったままトイレを済ませるのは至難の業です。そんな時、手提げバッグを1つ持っていると、手荷物をひとまとめにしてドアのフックやノブに掛けておくことができるので安心です。持ち運びに困らないよう、薄手でコンパクトに折りたためるタイプを選ぶと便利です。
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丸昌 横浜店の卒業袴は、着付けに必要なものが一式セットで安心!
晴れ着の丸昌 横浜店では、卒業袴のネットレンタルの他、大学生協と提携したレンタルサービスも展開しています。そのどちらも、ご自身で買い揃えていただくものはなく、着付けに必要なアイテムは一式セットになっています。(履き物は、草履またはブーツからお選びいただけ、オプションレンタルとなります。)また、大学生協との提携サービスでは、衣装一式のレンタルと合わせて、前撮りや着付け&ヘアーメイクがセット(髪飾りはプレゼント)になったプランもご用意しており、大変ご好評をいただいています。サービスに興味を持たれた方は、ぜひ以下のページから詳しい情報をご確認ください。
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